ユニテック SWAT-310V-spec

Unitec(ユニテック) SWAT-350/310V-spec

ユニテック SWAT-310V-spec

価格:

148,000円 (税込 162,800円)

購入数:
この商品について問い合わせる

新型回転ユニット

価格:34,000円(税込 37,400円) 購入数: 個 
ユニテック VTAスペーサー

価格:1,000円(税込 1,100円) 購入数: 個 
ビクセン APP-TL130三脚

価格:18,500円(税込 20,350円) 購入数: 個 
SWAT-350の設計思想を忠実に継承 「ユニテック SWAT-300」 SWATシリーズの最高峰!「ユニテック SWAT-350」

Unitec(ユニテック) 赤道儀・架台 SWAT-310V-spec

SWAT-310をベースに追尾精度を向上させた特別仕様「V-spec」

スタンダード仕様のピリオディックモーション(Pモーション)は±7″前後ですが、V-specにはユニテック独自のPEC(Periodic Error Correctionの略 )を搭載して、約20%精度アップし、なんと±5.5″前後まで向上させました。荷重方向限定で±4.5″前後とさらに追尾精度を向上させるスペシャルモードも搭載。これまでのポータブル赤道儀のイメージを打ち破る画期的な製品となっています。下に焦点距離450mm、ノータッチ追尾5分露出の作例を掲載していますので、その追尾精度の高さをぜひご覧ください。(作例対象は緯度が高く5分もの露出に成功していますが、赤道に近づくと露出時間の調整が必要になる可能性があります。)
一般的な赤道儀は、そのギア構成上、東側偏荷重の方が安定した追尾が可能です。そのため通常のPEC制御は東側偏荷重で設定されているため、西側偏荷重時には東側より追尾精度が劣ることがあります。これは東西の偏荷重時のPモーションが異なるためにおこる現象で、これを完全に一致させるのは現在の機械加工精度では不可能といえます。特に東と西でPモーションが逆位相だったときは、東側のモーションで補正してしてしまうと、西側偏荷重になったときに、元のモーションに補正分が加算されてしまうため、PEC補正する前より追尾精度が悪化してしまう現象がおきます。通常、北半球では西側偏荷重での運用はおすすめしてませんが、このギア当たり面は南半球での推奨偏荷重方向になるため、疎かにはできません。V-specは、ウォームネジ選別の初期計測でPEC適性を判断。西側偏荷重時に悪化してしまうウォームネジをこの段階で排除しています。さらに東西両方向の偏荷重データを不揮発メモリに記憶することで、どちらでも高精度を発揮するバランスが取れたモード(ノーマル起動)や、東西それぞれの偏荷重方向に特化したPEC駆動(スペシャルモード)を起動時に選択することができます。その結果、荷重方向限定のスペシャルモードでは±4.5″前後という驚異的な追尾精度を達成。ポータブル赤道儀とは思えない高精度追尾を実現しています。このようにV-specは従来のPECとはひと味違った仕様となっています。もちろん、PEC設定は出荷前にメーカーにて行いますので、ユーザーはPECを意識することなくお使いいただけます。  

主な特長

■素材にもこだわった大型ウォームホイール

ウォームホイールのサイズは追尾精度に直接影響する重要な要素です。SWAT-310のウォームホイールには中型赤道儀並みの直径105mm、歯数210枚の大型ホイールを採用し、驚くほどの追尾精度を実現します。また素材にはジュラルミンを採用。組み立て時に高精度研磨(エイジング処理)することにより、とても滑らかでスムーズな回転が得られます。

写真は高精度研磨前(上)と研磨後(下)の歯面の状態です。研磨後はウォームネジの曲面に会わせて、鼓状のRが綺麗についているのが確認できます。ジュラルミンウォームホイールならではのスムーズな回転を約束します。

■高剛性を実現する贅沢なアルミ削り出し筐体

アルミ合金削り出しの贅沢な筐体を採用しました。一般的なメーカーでは、筐体部分をアルミの鋳物やダイキャストで製作して、必要な部分を加工してから、極軸などの内部部品を組み込むことが通常の方法です。ユニテックでは圧倒的な加工精度が得られる無垢のアルミ合金(押し出し材)からマシニング加工により筐体を削り出しています。のような時間のかかる生産方法はコストがかかる上に効率が悪いため、通常は行われません。少ロット生産メーカーだからこそ可能な非常に贅沢な仕様になっています。もちろん、強度も高く、搭載可能重量は約15kg(ターンテーブル直付け位置)とポータブル赤道儀としては驚異の仕様となっています。

■多彩な速度切り替えを実現した両半球対応のマイコン制御モータードライブ。オートガイドにも対応

SWAT-310に内蔵されたモータードライブには最新のマイコン制御のステッピングモーターを採用し、多彩な速度切り替えを実現しました。また、本体パネルにはオートガイダーにも対応たリモートコントロールの接続端子を装備しています。オートガイダーを使用することでピリオディックモーションを大幅に低減させ長焦点での星野撮影に威力を発揮します。速度モードは、恒星時(キングスレート)のほか、太陽時、月時、2倍速、0.67倍速、0.5倍速、東西各16倍速を装備。0.67倍速、0.5倍速は「星景モード」として搭載しています。0.67倍速は、0.5倍速より星の動きに重点を置いていますので、地上より星の流れが目立つ0.5倍速より美しい星景写真が楽しめます。高速側は16倍速を採用しています。望遠鏡搭載時の天体導入に威力を発揮するほか、1時間半でウォームホイール1周の慣らしが行なえます。
SWAT-310で新たに採用されたのがモードインジケータです。電装基板には緑、黄、赤の3色に変わるLEDが装備され、点灯、点滅によって追尾の状態を表示するようになっています。LED表示で工夫した点は、「緑」は恒星時運転でのみ使用され、ユーザーはモードインジケータの「緑」をチェックするだけで、恒星時運転していることを確認でき、安心して撮影に専念できます。


■時角目盛環を備えた大型ターンテーブルを採用

一般的なポータブル赤道儀の勘合部分は、カメラなどの荷重がかかると取付ネジを緩めてもスムーズに回転させることが困難な単なる勘合として設計されています。本機のターンテーブルは、通常の赤道儀と同様にクランプによってスムーズな粗動回転を可能にしています。ターンテーブル表面には、様々なアクセサリー群に対応するネジ穴があらかじめ開けてありますので、ユーザーが自由にご利用いただけます。また、メインクランプは真鍮削り出しクロームメッキ仕様の大型で使いやすい形状をしています。さらにSWAT-310の極軸には時角目盛環が装備されいます。赤緯軸に角度目盛り付きの「粗動付微動回転ユニット」を組み合わせることで、昔ながらの目盛環で天体を導入するユーザーには便利な機能です。

■上部左右と右下に配置された北極星覗き穴

上部の北極星覗き穴は、オプションの極軸望遠鏡取り付けネジと兼用になっています。利き目が左右どちらでも不便がないように左右の2箇所に視界約10度の覗き穴を、さらに視界約7度の覗き穴を右下に設けた親切設計です。(オレンジ色の矢印)この覗き穴の中心に北極星を入れるだけでも焦点距離100mmのレンズを3~4分追尾できる設置精度に極軸セッティングできます。デジタル時代になって大幅に露出時間が短縮された現在。極軸の設置精度もそれにともなって緩くてすみます。極端な例ですが、フィルム時代の10分の1の露出なら極軸の設置精度も10分の1で構わないのです。

■タイムラプスムービー撮影に対応した背面カメラネジ

SWAT-310の背面には、タイムラプス撮影用にカメラ太ネジに一般的なカメラ三脚の1/4インチカメラネジに変換するステンレス製太ネジアダプターを装備しています(背面の画像の緑の矢印)。オプションなどを使用することなく、ターンテーブルを上方向に向けることができますので、タイムラプスムービー撮影にチャレンジするユーザーには便利にお使いいただける装備です。


■SWAT-310の性能を引き出す充実のオプション群

オプションとして暗視野照明装置つきの極軸望遠鏡やゴニオ式極軸微動ユニットドイツ式赤緯ユニットシンプルフォークユニットダブル雲台ベースアリミゾテーパーシステム微動粗動回転ユニット、オートガイダー(ST-4互換)対応のリモコン、アルミ削り出しの卓上スタンドなどをご用意しています。組み合わせてご使用いただくことで、ユーザーのニーズにマッチしたスタイルを構築できます。

[→オプション・アクセサリはこちら






▼ 使用例
 焦点距離450mm、ノータッチ5分露出でこの星像!

>>クリックで拡大<<

■撮影データ
Date & Time:2019.10.09 22:51~(JST)...
Location : Yuasa, Wakayama, Japan
Optics:FSQ-85ED w Flattener (f455mm F5.4)
Camera:EOS 6D(HKC)
Filter:Baader Hα 7nm
Exposure:ISO 3200, 24fr x 300s (120min)
Mount:SWAT-350 V-spec (normal mode)
Guiding:No touch
Processing:PixInsight、Photoshop CC
撮影 吉村 研 様 

SWAT-310の主な仕様
形式 星野写真撮影用小型赤道儀
追尾 恒星時(キングスレート)、平均太陽時、平均月時、2倍速、0.67倍速(星景写真用)、0.5倍速(星景撮影用)西行16倍速、東行16倍速、の8モード切替/北半球・南半球対応/3色LEDによるモードインジケータ付
ギヤ ウォームホイールによる全周微動/直径106mm・歯数210枚/ジュラルミン製
追尾精度 ±5.5秒角前後、荷重方向限定モード±4.5″前後
極 軸 直径40mm、アルミ合金製、直径40mm大型ベアリング2個と小型ベアリング1個の支持、赤経恒星時目盛環付
駆動 マイコン制御によるステッピングモーター駆動
極軸望遠鏡 視界約10度と約7度の素通し穴/外付け極軸望遠鏡症着可(別売)
電源 付属電源ボックスは単三電池×6本/Ni-MH充電池、Ni-Cd充電池にも対応
電圧 DC6V~DC12V(推奨9V)/消費電流約160mA(9V時)、付属電源ボックスの単三電池6本で約10時間駆動
大きさ 縦181mm×横118mm×高さ92mm (三脚アダプター、ネジ類の突起部を除く)
質量 約2.4Kg 搭載可能重量 約10kg
その他 別売アクセサリーとして、リモコン・ハンドボックス(オートガイダー用モジュラー端子付き)、外付け極軸望遠鏡極軸微動ユニットドイツ式赤緯ユニットダブル雲台ベースなど多彩なオプションをご用意しています。


SWATにはSWAT-350/310/330の3つの機種があります。

  • ・SWAT-350はユニテックSWATシリーズを代表するモデルです。 最も高性能で標準的な性能を有しています。
  • ・SWAT-310は常に正しい赤経座標を表示する「赤経恒星時目盛環」を装備した手動導入対応モデルです。
  • ・SWAT-330は製造過程の効率化を図り、低価格を実現した量産型モデルです。

さらに追尾精度(Pモーション)の違いによって、SWAT-350にはノーマル/V-spec/Premiumの3グレード、SWAT-310にはノーマル/V-specの2グレードがあります。(Pモーションとは追尾速度のゆらぎの大きさで、この数値が小さいほど追尾精度は良くなります。)

SWAT-350 SWAT-310 SWAT-330
グレード ノーマル/Vスペック/
Premium
ノーマル/Vスペック ノーマル
Pモーション ±2.8~7″ ±4.5~7″ ±6.5~14″
耐荷重 15kg 10kg 15kg
赤経恒星時目盛環 × ×

各機種のPモーション値と2~3分露出まで星像がほとんど流れずに写せるレンズ焦点距離の目安
公称
Pモーション値
適切なレンズ(焦点距離)
SWAT-330・ノーマルモード ±14″ 中望遠レンズ
(100mm程度)
SWAT-330・スペシャルモード ±6.5″ 望遠レンズ
(200mm程度)
SWAT-310/350
通常モデル・ノーマルモード
±7″ 望遠レンズ
(200mm程度)
SWAT-310/350
通常モデル・スペシャルモード
±5.5″ 望遠レンズ
(250mm程度)
SWAT-310/350
V-SPEC・ノーマルモード
±5.5″ 望遠レンズ
(250mm程度)
SWAT-310/350
V-SPEC・スペシャルモード
±4.5″ 望遠レンズ
(300mm程度)
SWAT-350
Premium・ノーマルモード
±4.5″ 望遠レンズ
(300mm程度)
SWAT-350
Premium・スペシャルモードモード
±2.8″ 超望遠レンズ
(500mm程度)

※上記表の適切な焦点距離は、画素サイズ約6.5μmのEOS 6Dを使用した際、ウォーム1周(約7分間)のPモーションの量から振れ幅が2ピクセルのズレまでを許容して単純計算した上限の焦点距離です。実際には極軸設置誤差・大気差・たわみなどの外的要因が加ってさらにズレが大きくなりますので、2~3分の露出までであれば、星像がほぼ流れずに写せるでしょう。高精細C-MOSカメラや最新の高解像レンズをご使用の場合は、もう少し厳しくみる必要があります。逆に星像を拡大してピクセル単位で厳しく見るようなことはせずに、横サイズ2000ピクセル程度まで縮小して鑑賞するような場合は、もっと甘くても問題ありません。
※実際の撮影結果は、極軸設置誤差・大気差・たわみなどの外的要因、レンズ解像度(星像サイズ)、シーイング(シンチレーション)にも左右されます。

■作例
中望遠 100mmクラス
「エンゼルフィッシュ星雲」
望遠 200mmクラス
「ぎょしゃ座の散開星団」

▲クリックで拡大


▲クリックで拡大

望遠 250mmクラス
「IC2177カモメ星雲」
望遠 350mmクラス
「アンタレス周辺」

▲クリックで拡大


▲クリックで拡大

望遠 500mmクラス
「M42オリオン大星雲」

▲クリックで拡大


撮影:Unitec株式会社 加曽利哲也氏

関連する商品はこちら

ページトップへ