火星大接近

2018/07/31 火星大接近

 2018年を象徴する現象となる天文ビッグイベント!

来る7月31日、火星が15年ぶりに地球へ大接近します!火星公転軌道はまん丸ではなく、地球への最接近時の距離には毎回大きな差があります。今回は見事な大接近となりますのでこの絶好のチャンスをお見逃しなく!  
地球と火星の距離 視直径 等級
前回の大接近/2003年8月27日 5576万km 25.11秒 マイナス2.9等
今回の大接近/2018年7月31日 5759万Km 24.31秒 マイナス2.8等
小接近の例/2012年3月5日 10078万Km 13.89秒 マイナス1.2等

前回2003年の大接近時には天文ファンの手によって極環(極の白い氷)や火星表面の模様を写し取った写真が多数撮影されました。当時はまだデジカメやWebカメラを使用した撮影技法が主流でしたが、高性能な惑星撮影用CMOSカメラが普及した今回の大接近では、さらに素晴らしい火星撮影に成功される方の出現が期待されています。

8/21火星
2003年8月21日(25時30分頃)/撮影:吉田隆行氏 



2018/07/31 火星大接近

2018/07/31 火星大接近 実際の大きさ比較

地球から約5759万kmの最接近時にマイナス2.8等級に達する火星には、燃えるような明るさがあります。しかし普段はほとんどお目にかかれないことからもわかるように実物は大変小さな惑星で、地球の半分強、月の2倍弱の直径しかありません。そこが地球の10倍ほども大きな直径を持つ木星や土星とは大きく異なる点です。

ところが今回の大接近ではわずか5759万kmの至近距離まで地球へ大接近するため、この小さな火星が視直径約24秒角と、土星本体(約18秒角)を超える見掛けの大きさとなります。高倍率に耐えうる高性能な鏡筒と安定した架台があれば、貴方のその目で、あるいは写真に撮って、火星の姿を捉えることができます!


入門者の方が火星を観測するには、高品質な屈折式望遠鏡がおすすめです。屈折式望遠鏡は同じ口径の反射式望遠鏡に比べてやや高価になりますが、コントラストの高いシャープな像が得やすいうえ、反射式ではつきものな光軸調整などの面倒なメンテナンスが不要なため扱いやすい点が魅力です。ED、SD、フローライト材質のレンズを採用したアポクロマート鏡筒なら色収差が最小限に抑え込まれ、さらに細部まで詳細な解像力が得られます。
Vixen(ビクセン)ポルタII A80Mf Vixen(ビクセン)ポルタII SD81S EDセット   タカハシ(高橋製作所) FC-100DF 鏡筒-ポルタII経緯台セット

当店おすすめの中で最廉価機種
※ただし付属の高倍率アイピースは使い辛く、別途買い増し推奨

高品質なSDレンズを採用した上位機種。コンパクトなのでベランダ観望にも最適です

ポルタII経緯台にセット可能な鏡筒として最高クラス機です


惑星観望は光害の影響を受けにくいため都心からでも存分に楽しめます。さらに夏の惑星は高度が低くベランダからでも庇や天井に隠されにくいため、観望できるチャンスが広がります。温度順応に時間がかからなくてすぐ設営できるコンパクトな屈折鏡筒なら平日の帰宅後などちょっとした空き時間にも天体観測が楽しめます。本格的な観望や撮影には大口径の分解能を活かせる高品質な反射式鏡筒や大口径屈折が威力を発揮します。千載一遇のこのチャンスにハイレベルな観望にぜひチャレンジしてください。

FOA-60Q  FC-100DL タカハシ(高橋製作所) TSA-120

タカハシが最小の口径に最大の性能を詰め込んだ逸品です。

ポルタII経緯台に搭載できる中で最高クラスの性能を持つ鏡筒です。

SXP赤道儀クラスに搭載できる中で最高クラスの性能を持つ鏡筒です。

SkyWatcher(スカイウォッチャー) BKMAK 150 OTA タカハシ μ-180C 鏡筒 CELESTRON(セレストロン) EDGE HD800

惑星眼視性能が高いマクストフカセグレン式の鏡筒です。

タカハシのドールカーカム式鏡筒で最もコンパクトなモデルです。

写真にも眼視にも使えて扱いやすい改良型シュミットカセグレンです。

Vixen(ビクセン)VMC200L Vixen(ビクセン)HRアイピース ペンタックス XW

ビクセンの独自のカタディオプトリック式鏡筒。マクストフカセグレンによく似た特徴を持ち、惑星向きです。

F4の短焦点鏡筒にも対応するハイレゾアイピースです。

惑星から星雲まで優れた眼視性能を持つ広角70度アイピースです。


星雲星団の撮影と、惑星の撮影とでは技法が異なり、惑星専用のカメラが必要

星雲星団の撮影では高性能な赤道儀やオートガイドを駆使し、完全な追尾を目指すことで撮影成功へとアプローチします。その際の焦点距離は主に数百ミリ程度です。 それに対し、惑星の撮影で必要な焦点距離は数千ミリ以上となりますので、どれだけ完璧と思える追尾をしたとしても、機材の微細な揺れや大気の揺らぎが影響し、長時間露出した画像はズレて写ってしまいます。そこで惑星撮影には動画を用いた「スタッキング」という独特な撮影技法を用います。
そもそも動画ファイルは、たくさんの静止画が並んだパラパラ漫画のような構造になっていますが、スタッキングソフトは1本の動画をバラバラにして何千枚もの静止画に分け、画像の模様を判断して微妙な位置のずれを修正し位置合わせしながら自動コンポジット処理をしてくれます。一枚一枚の画像は非常に暗いものですが、それらが何千枚ときっちり重ね合わされることで、明るく鮮明に画像化されていきます。下記掲載の惑星用カメラは撮像ソフト、スタッキングソフトが標準付属します。撮影にはUSB3.0装備のWindowsパソコンが別途必要です。

〇天体を追尾出来て揺れないしっかりとした架台も大切

撮影機材をしっかりとした赤道儀架台に搭載して追尾しながら撮影します。惑星撮影ならパソコン不要で自動導入できるSTARBOOK TENコントローラ搭載のビクセン赤道儀が便利です。STARBOOK TENの「極軸を合わせていない赤道儀」モードを使用すれば、北極星が見えない南向きのベランダでも、視界にある星を使ったアライメントでセッティングは完了し、自動導入・自動追尾が楽しめます。このアライメントに恒星だけでなく惑星が使用できる点もSTARBOOK TENの優れた特長です。

ZWO ASI224MC QHYCCD QHY5III290C(カラー) ZWO ASI294MC

コストパフォーマンスの高い惑星用イメージャーです。

左の224より世代が進みより感度の高い裏面照射型CMOSとなったモデルです。

マイクロフォーサーズフォーマットを持ち惑星のほか手軽な星雲星団撮影にも活用できます。

Vixen(ビクセン)SX2赤道儀SB10仕様 Vixen(ビクセン)SXD2赤道儀PFL SXP-PFL

カタログでは二軸ドライブ仕様だけとなっているSX2にSTARBOOK TENをバンドルした特装モデル。パルスモータによる250pps駆動。φ72mm・180山のウオームホイールはアルミ製、回転軸もアルミ軽合金製です。最も低価格のSTARBOOK TEN搭載機です。ベアリング数5個。(耐荷重12kg)

SX2ではアルミ製を使用しているウオームホイールを真鍮製にアップグレード。35mm径の赤緯回転軸も肉厚スチール材へと材質を変更。精度と剛性を高めました。ベアリング数9個。(耐荷重15kg)

赤緯軸を40mm径炭素鋼に大径化。15個もの低摩擦ボールベアリングを各所へ惜しみなく投入。SXシリーズ最高の剛性と精度を実現しました。ヘッド形状が汎用ネジ仕様となり上質なアリミゾが選択可能な点も魅力です。フォトコン入選実績多数の名機です。ベアリング数15個。(耐荷重16kg)

Vixen(ビクセン)SXP赤道儀 リミテッド AXJ赤道儀 AXD2赤道儀

SXシリーズ最高峰のSXP赤道儀から、極軸望遠鏡を別売のオプション設定にすることでお求めやすいプライスを実現した台数限定の協栄産業別注モデルです。極望以外の仕様は通常モデルと同様です。ベアリング数15個。(耐荷重16kg)

2018年発売の最新モデル。ウオームホイールにはφ114.5mm・歯数225山の真鍮製を搭載し、AXD2に迫る追尾精度PM±4秒を約束。タイミングベルトドライブ方式の採用で静音化とバックラッシュ低減を実現しました。ベアリング数14個。(耐荷重22kg)

フラッグシップモデル。φ135mm・270山の真鍮製ウオームホイールを採用し、追尾精度PM±2.8秒を保証。回転軸に50mm径の超々ジュラルミンを用いるなど軽量化と機械的強度の向上を両立した究極の赤道儀。ベアリング数21個。(耐荷重30kg)

ZWO ADC 1.25 大気分散補正プリズム  テレビュー パワーメイト Explore Scientific(エクスプロアー) フォーカルエクステンダー

大気分散で発生する色収差を補正する月惑星用プリズム。低空に現れる夏の惑星には有効です。バローなどでF値を20以上としてから使用してください。

テレセントリック光学系のパワーメイトならカメラ撮像面までの距離変動による悪影響が少なく、バロー(パワーメイト)とカメラの間にフリップミラーを配置するなど柔軟な構成が可能です。

ZWOやQHYを用いた惑星撮影では焦点距離を口径比でF20~F40程度とすることで良好な結果が得やすく、カセグレン+バロー(エクステンダー)は定番の組み合わせとなります。

タカハシ TCA-4 ボーグ 【7410】SD-1X タカハシ(高橋製作所) Abbe Seriesアイピース

屈折など短焦点鏡筒をお使いなら拡大撮影筒をご検討ください。大変雑な目安ですが、眼視倍率x100が合成焦点距離となります。(x100は、アイピースから撮像面までの距離が100mmの場合)

ボーグの拡大撮影アダプタSD-1Xなら変換リングの組み合わせで鏡筒との接続部を自在に変化させられますので工夫次第でボーグ以外のメーカー鏡筒にも取り付け可能です。(上級者向き)

拡大撮影筒の中にアイピースを装着して像を投影するのが拡大撮影法です。シンプルなレンズ構成で像の歪みが少ないタカハシのAbbeは、お手ごろなお値段でありながら拡大撮影用として良好な性能を発揮します。

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